はじまり
日中韓三つの近隣国の演劇交流を強化し、三カ国の舞台芸術がより大きな影響力を世界演劇に与えることを目指して、国際演劇協会(ITI)韓国センター会長(当時)・金義卿氏の提唱により、1994年7月1日に中国の徐暁鐘氏、日本の鈴木忠志氏がソウルに招かれ、協議を行い「21世紀を拓く"BeSeTo演劇祭"声明文」に協同署名しました。
声明文
世界は今、国際文化交流の時代へと動いている。次の21世紀はよりよい共存の方法を追求するための相互交流の出会いの時代になるであろう。
中国・韓国・日本は太古より歴史を持つ東洋の国として共に発展してきた。不幸にも、私たちの関係は文化的同質性にもかかわらず近くて遠いものだった。21世紀を迎えるにあたって、私たちはもっと活発な文化交流を進める必要がある。
これらの事実を踏まえながら、中国・韓国・日本の演劇人は文化の出会いの場を設けるために、〈BeSeTo演劇祭〉を創設することを決定した。
BeSeTo演劇祭を創設するにあたって私たちは次の目的を追求する。
一、BeSeTo演劇祭は、演劇芸術の相互交流を通じて舞台芸術の創造精神を鼓舞する文化会議である。
一、BeSeTo演劇祭は、東洋演劇の個性とその芸術的な可能性を追求する文化会議である。
一、BeSeTo演劇祭は、急変する時代に我々人類の生命や将来について共に考える文化会議である。
一、BeSeTo演劇祭は、中国・韓国・日本の人々の間の文化的交流を活性化させる文化会議である。
一、BeSeTo演劇祭は、私たちの同志的連帯を強めるために精神的、情緒的な理解を追求する文化会議である。
名前の由来
BeSeTo は、北京(Beijing)、ソウル(Seoul)、東京(Tokyo)の頭文字をとって名づけられ、1994年にソウルで始まり、毎年、順に韓国、日本、中国で開催されている。相互の文化の違いを認識しつつ共同作業を行うことによって、芸術を核とする相互理解を進めるとともに、世界文化への貢献を目指しています。